了美Winery／宮城県

3方を美しい山々に囲まれ、巨人が作ったという七ツ森の伝説を有する宮城県黒川郡大和町。

「了美Vineyard&Winery」の創設者、早坂 了悦氏は20歳のとき、出身地の大和町に小さな水道設備の会社を興しました。結婚後、1998年には不動産開発会社を設立。軌道にのってきた頃に大病を患い、地域に恩返しをと考え始めました。

2011年東日本大震災の後、復興への思いも込めて、社会福祉法人「やまとみらい福祉会」を設立。2017年に大和町を変えたいと、夫婦の名を1字ずつ付けた「了美Vineyard&Winery」を創設し、夫婦が両輪となって取り組んでいます。中古トラック1台から始めた夫婦の事業は、今では「水道」「不動産」「福祉」「農業」の4つの分野にまたがります。

ワイナリーは大和町の西、赤崩山に抱かれたなだらかな丘の上にあります。日当たりや夏期の風通しと水はけの良さ、良質な土壌がブドウの栽培に好適。

2020年開業のワイナリー内レストラン「Ryomi Wine&Dine」では、大和町の山の恵みとワインのマリアージュによってそれぞれの新しい価値をさらに引き出し、訪れる人に「新しい豊かさの価値」を、地元の人々にも「大和町の豊かさ」を届けています。

ワイン造りは、農業であり、化学でもあり、文化でもあります。その年の気候によるブドウの生育状態、出来栄えを考察し、ワインに至るまでの発酵過程を体験できる「学びの場」も提供。『甲州シュールリー』『ルージュスタンダール』をはじめ、数々のワインが受賞しています。

ワイン文化と地域資源の融合による、新たな地域ブランドや地域資源創生の場「了美Vineyard&Winery」。事業や地域振興に賛同した住民のみならず、外部の人々も引き寄せられて今も尚、新しい価値観が創造されています。

夫婦が最も大切にしているのは「人」。特別養護老人ホームには、明るく楽しく笑顔が絶えない温もりであふれています。ワイナリーでも、地元インターン生や障がい者の働く場としての可能性を追求。共にブドウの成長を見守り、丁寧にワインを熟成させ、遠来の客をもてなすホスピタリティが存分に発揮されています。

ワイナリーを核に町中がホスピタリティに溢れる町になることで、里帰りしたくなる町、住んでいる人たちが誇れる町、移住したいと思える町に変わると信じています。