東和酒造／京都府

京都府福知山盆地は寒暖差の激しい気候と良質な水により、お米栽培に適した地。お酒造りも盛んで多い時には15もの蔵がありました。
1717年、今川酒造として創業。1944年に東和酒造になり法人化へ。
次々と減っていく蔵の中、当蔵も存続の危機に直面。

そんな中、幼いころから家業を見てきていた11代目となる娘自身が女性杜氏になることを決意し、2011年から酒造りを再開しました。
年間生産は一升瓶一万本程度ではありますが、地元の食材を大切にした丁寧な酒造りは福知山の人々に支えられています。

東和酒造の代表銘柄「福地三萬二千石」。
大吟醸は京都府で開発生産された「祝」を原料米として使用。みずみずしい果物の香り、まろやかなのど越しは蔵一押しの逸品。
純米吟醸は京都府産「山田錦」を原料米で使用。ほんのりフルーティーな香りが広がる上品な旨み。

「sweet&sour」別誂　純米大吟醸はお米の甘みと後味の青リンゴのような酸味が印象的。スイーツや甘みのあるチーズと合わせるとさらにお酒の旨みが際立ちます。

地元の食材のみで造られた「六歓」は青々しいさわやかな香りと後に残るお米の旨みが特長的。
純米酒は六人部地区産のキヌヒカリを使用。しっかりした味付けのお料理と合います。濃い味が好きな方におつまみを添えて、ギフトとして贈ってみてはいかがでしょうか。

女性ならではの観点で酵母や作り方を試行錯誤し、いろいろな場面に合わせて変えられるよう多種多様なお酒を展開しています。
いろんな種類の瓶やラベルもバラバラだったので、ロゴを統一させたり、お酒もイメージやコンセプトを決めてから造ることに一転。米の香りの吟醸ではなく、花束が浮かぶようなイメージでいかに香りをゆたかにするのかと試行錯誤。
2012年から蔵元のある六人部地域の米、水、人だけで造った地酒「六歓」を販売。地元にとことんこだわった酒造りが評判です。カラフルなラベルも目を引きます。
なかでも「六歓 みのり」はお米の削る量を最低限まで減らし、綺麗なお酒にしてみたというコンセプトで生まれたもの。
それぞれのお酒にコンセプトがあるので興味を持ってみるのも楽しみですね。

年一回の料理とお酒でおもてなしをする蔵見学会も開催。地元・福知山が活気づくようチャレンジを続けています。常に目指すのは食事と一緒に楽しめるお酒。新たに生まれ変わった女性杜氏の蔵。今後も注目です！