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【日本ワインの謎】日本ワインって、国産ワインとは違うの……?

ワイン通とまではいかなくても、ワインが好きであれば「日本ワイン」や「国産ワイン」という単語は耳にしたことがあるかもしれません。しかし、いまいち違いが分からない。日本にあるワイナリーが醸造しているし、同じじゃないの……?

いいえ。「日本ワイン」と「国産ワイン」には明確な違いがあり、法律でも規定があるのです。違いが分かると今まで以上にワイン選びが楽しくなります。

 

✔ 「日本ワイン」とは?

簡単に説明すると、「日本ワイン」と名乗るには2つの条件を満たす必要あります。

条件1. 国産(日本産)ブドウを100%使用
条件2. 国内(日本)で製造

つまり、原料となるブドウや濃縮果汁を海外から輸入して使用している場合、「日本ワイン」とは名乗れず、「国産ワイン」の表示となります。
かつて日本にはワイン法という明確な基準がありませんでした。世界を見てみると、フランスやスペイン、イタリア、ドイツ、アメリカ合衆国など、ワインに関する細かい規定が定められています。
2015年、ついに日本でも「果実酒等の製法品質表示基準」(ワイン法)が制定され、「日本ワイン」と表示するための細かい規定が義務付けられました。そして2018年10月に施行されたのです。

余談ですが、ワイン法施行前に訪問したワイナリーさんはラベルの差替えを目前にてんやわんやでした。デザイン変更や表示の確認、貼り換え作業などが発生しますからね;大きな混乱はないようでしたが、ワイン法の制定は日本のワイン業界にとって大きな出来事ではありました。(消費者目線では分かりやすくなって有難いです!)

 

✔ 「日本ワイン」って、ラベルで分かる?

裏ラベルを見ると、明確に「日本ワイン」という表示があります。もちろん、条件をクリアしているワインのみ印字できる表示です。もっと細かくラベルを見るのであれば、いくつかポイントがあります。

ポイント1)地名

◎ワインの産地名

地名が示す範囲内に “ブドウ収穫地(85%以上使用)” と “醸造地” があれば、産地名の表示ができます。→ 例)〇〇(地名)ワイン

◎ブドウの収穫地

地名が示す範囲内にブドウ収穫地(85%以上使用)があれば、収穫地の表示ができます。→ 例)〇〇(収穫地)産ブドウ使用

◎醸造地名

地名が示す範囲に醸造地があれば、醸造地の表示ができます。※ブドウの収穫地ではないことを併記する必要があります。→ 例)〇〇(醸造地)醸造ワイン 〇〇(醸造地)は原料として使用したブドウの収穫地ではありません

 

ポイント2)ブドウの品種名

◎1品種使用……単一品種を85%以上使用していれば、品種名の表示ができます。
◎2品種使用……2品種の合計で85%以上使用していれば、量の多い順に品種名の表示ができます。
◎3品種以上使用……表示する品種の合計で85%以上使用していれば、量の多い順に品種名の表示ができます。※使用比率も併せて表示

 

ポイント3)ブドウの収穫年

同一収穫年のブドウを85%以上使用していれば、ヴィンテージの表示ができます。

 

 

✔ 「日本ワイン」の楽しみ方 ~テロワール~

ワインの味を決める要素といわれるているのが「テロワール」。馴染みのない方もいるかもしれませんが、ワインを選ぶときに重要なことが、この「テロワール」です。ブドウを取り巻く環境の違いが、ワインの味に大きな影響を与えるといわれています。“気候” “土壌” “地形” が要素を構成します。

日本は全体的に雨量が多く、以前はワイン造りには向かない国だといわれていました。しかし、生産者の熱意と努力、連携も後押しし、近年は醸造技術が格段に上がり、世界に対抗できるワインが生まれています。繊細な日本ワインの味は評価され、和食(ダシ、タレ、醤油)に合うワインとしても認められています。
また日本は北から南まで緯度が大きく異なり、テロワールが多彩であることも特徴です。手にした「日本ワイン」が、日本のどこで造られているか、ブドウの産地はどこか、個性を意識しながら楽しむと新たな発見があるかもしれません。

 

◎北海道……冷涼な気候で湿度が低い(亜寒帯性気候)。ドイツ系品種を多く栽培。ワイナリーも増えていて今後も注目される地域です。

◎山形……水のはけが良く、昼夜の寒暖差が大きい。ブドウ生育期間の雨量が少ない。生食用でも有名な「デラウェア」を使用したワインも多く見受けられます。

◎岩手……冷涼な気候で、酸味とみずみずしいミネラルのバランスが絶妙に心地よいワインが生まれます。寒冷な土地ならではの品種が栽培されています。

◎新潟……日本のワインを語る上で必ず登場する「川上善兵衛氏」。岩の原葡萄園の創業者で「日本のワインぶどうの父」と呼ばれています。甲州と並ぶ日本を代表する品種「マスカット・ベーリーA」が誕生したのも川上氏の功績の一つ。

◎長野……長野県は「信州ワインバレー構想」を策定し、4つのバレー(エリア)に分かれ、それぞれの地域が特徴あるワイン造りを行っています。「ナイアガラ」「メルロー」「コンコード」など、品種も様々。個性派の小規模ワイナリーも増えています。

◎山梨……「わいん県」といわれる程、ワイナリー数も日本一。山梨県で生まれ世界に認められた「甲州」は有名です。昼夜の寒暖差が大きく、急斜面の畑は水はけがよく、強い風も日照量の多さもブドウ造りには最適です。山梨では一升瓶ワインも有名ですね。

これからも、さらに注目され進化を続ける日本ワイン。「日本ワインには日本の食事」と多くの生産者の方は口にします。土地の特徴を生かしたワインに、地の食材をマリアージュすることで、今まで味わったことのない感動体験が得られるかもしれません。

 

 

 

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